✒️ 2016年9月6日にて




人間の当たり前を、人がどれくらい認識を
して、どれくらい気が付いているのか?


精神障害者の〈ごっこ〉をやる癖とは
なかなか執拗であり、回りくどいが?

支離滅裂でもある。



面白い本を見つけた!

先に、書評から紹介すると?



書評


地理的失認の症例について詳述した,
シリーズ異色の一冊

書評者:酒田 英夫
(前・日大教授 神経・筋肉生理学)


 1960年代のはじめに時実利彦さんの
『脳の話』と共に岩波新書のベストセラーに
なった『動物と太陽コンパス』の著者の桑原
万寿太郎さん(動物行動学)はまえがきの中
で「鳥の渡りや動物の帰巣性の問題は遠い
祖先の時代から人々の関心の的であった。」
と書いている。
太陽コンパスとはムクドリが渡りの時期に
太陽の位置から遺伝的に決まった渡りの方向
を読み取る仕組みを指す。桑原さんは時刻に
関係なく方位を読み取るには体内時計が必要
であると論じている。当時まだ発見されて
いなかった体内時計は今では誰でも知って
いる時差ぼけの原因となる神経核で視床下部
にある。渡り鳥や伝書鳩では方位を知らせる
磁気センサーが発見されている。では,磁気
コンパスのない哺乳動物はどのようにして
巣に帰るのだろうか。 

 1948年,実験心理学のTolmanはラット
の迷路学習の訓練中にたまたま迷路の上に
載せたラットが一直線に餌のある場所に
走っていくのを見て,動物の頭の中に広い
範囲の認知地図があるに違いないと考えた。
それ以来,認知地図は本当にあるのか?
あるとしたら脳のどこにあるのか? という
議論が繰り返されている。1971年にラット
の海馬に場所細胞を発見したO'Keefeは
『The Hippocampus as a Cognitive Map』
という本を書いて海馬に認知地図がある
可能性が高いことを示唆した。(略)

一方,道順障害の典型例として著者が挙げて
いるのは病院内で道に迷うだけでなく椅子に
背中を向けて座ることができないケースで
ある。おそらくは直接目に見える空間の外の,
広い空間の表象が失われたためと考えられる。

病巣は楔前部を含む頭頂葉内側面であった。
著者はこれらの症状のメカニズムを理解する
ために役立ちそうな脳機能画像の実験やサル
のニューロン活動の記録などを紹介している。




人間には、同じ道を歩きながら
風景のなかで、同じ看板に気付く人と
全く気付かない人がいたり、同じ道で

季節を感じる人と、季節を感じにくい人と
いうのがいる。歩きながら、道端の草花に
気付く人と、新しいお店の開店に気付く人
とがいるのに、気付かない人がいる。


行きつけのお店が、外装をリニューアル
したのに気付けない人。友達の家の庭で
花が咲いていても見ない人。バス停の
時刻表が新しくなっても分からない人。

その脳では、事実も現実も迷路である!


例えば、

同級生が髪型を変えたり、文具を変えた時
傍にいて気が付いた人と、気付いたり出来
ない人とでは、コミュニケーション能力は
明らかに違う。優しくないと気付かない。


繋がる人のタイプやコミュニケーション
能力の差により知識や体験や、日常的な
テリトリーや行動範囲やスキルは、

明らかに異なる。知らないから嘘をつく、
デタラメを話す精神障害者では、日常的に
自分のことを、意外と自己開示出来ない!


自己開示を出来ない、話せない精神障害の
ある人では、楽しいとか嬉しいとか、また
どんな感覚だったかを説明出来ないとか。


他人のことをネタにして自分の体験という
ものは、話せないという。歩けない、また
行けない、知らない場所は、不都合がある
人では、それを体験する、出かける、また

行ける人を〈悪い人〉だと話す精神障害者
では自らに対する負い目やコンプレックス
とか、不利に繋がる出来事には、常に嘘を
つく。


デタラメや作り話や芝居をし、自己憐憫に
陶酔するといった被害妄想や詐欺まがいな
ことをやるらしい。狂言をやるようになる。


歩かない道では、知り合いになれない。
出かけないお店では、商品は買えない。

それを、脳障害がある罹患者は、歩いた、
買った、というような嘘をつく。その嘘
から、いやな人になる人たちがいる。


ずるい人たちは、自分の分からないこと、
知らない場所の嘘をつく。いやな人の脳
というのが発生する。

出来ない、分からない人では
見えない、気付けないということすらも
誤魔化すらしい。精神障害者は複雑な脳。



では、
参考となりますようにー。









街を歩く神経心理学


著:高橋 伸佳

シリーズ編集:
山鳥 重/彦坂 興秀/河村 満/田邉 敬貴

判型 A5頁 200発行 2009年07月
定価 3,240円 (本体3,000円+税8%)
ISBN:978-4-260-00644-6


序文 

脳機能が侵されたとき、見慣れた街は
迷路に変わる

いつも見慣れた風景や道も、いったん脳
機能の障害にかかれば、未知の迷路と化す。
こうした「街並失認」にみられる興味深い
症例をもとに、さまざまな地理的失見当識
の起こるメカニズムを探求する初めての書。

「道の歩き方」「方向感覚と方向音痴」
「地理的障害」「街の顔がわからない」
などを具体的に呈示。街の神経心理学を
学ぶために多数のマップとエッセイを付した。

*「神経心理学コレクション」は
株式会社医学書院の登録商標です。



目次


 ✒まえがき 


第1章 道を覚える 

 1.見える範囲と見えない範囲 
 2.道の歩き方 
 3.方向感覚と方向音痴 
 4.地理的障害 


第2章 街の顔がわからない-街並失認 

 1.歴史的背景 
 2.街並失認との出会い 
 3.街並失認の症候と病巣 
 4.熟知視覚像の失認 


第3章 方角がわからない-道順障害 

 1.歴史的背景 
 2.道順障害との出会い 
 3.道順障害の症候と病巣 
 4.非典型例 


第4章 神経機能画像研究 

 1.地理的機能に関する機能画像的アプローチ 
 2.街並失認のイメージング 
 3.道順障害のイメージング 


第5章 「街を歩く」ための脳内機構 

 1.地理的障害の解剖学 
 2.地理的記憶の貯蔵庫はどこか 
  A.街並の記憶貯蔵 
  B.道順の記憶貯蔵 
 3.「街を歩く」脳内機構 
  A.街並失認はなぜ起こるのか 
  B.道順障害はなぜ起こるのか 
  C.まとめ:街を歩く脳内機構 


 ✒文献 
 ✒索引




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